片隅でひっそりと

~共働き家庭の 仕事・家事・育児~

「悩み・迷う」のは、選択肢があるからこその贅沢

 会社の後輩は、結局3人目の育児休暇から復帰できず、残念なことに5月末で退職してしまいました。

 

クライアントさんで、今年春に育児休暇から復帰した方は、一瞬だけ部署に戻りましたが、早々に他の部署に移動してしまいました。

右腕ともいえる部下を他部署に取られてしまった上司の方が、「育児休暇後は同じ職場に戻さないといけないルールだけど、結局はこうやって形骸化している…」とぼやいていました。

 

当事者でないと、その部署移動の是非は分かりません。「育児と仕事を両立できるように配慮してもらった」と思うのか「マミートラックに嵌った」と捉えるのか。

しかし、部下を率いていた女性だったので、クライアントの社内事情を知らない外野の私は当然同じ部署に戻ってくるのだとばかり思っていました…身近に同士ができると思っていたのに…最後に挨拶もできずに、ちょっと寂しい…。

 

思い返してみれば、他のクライアントさんでも、育児休暇復帰したと思ったら、しばらくしたら移動になってしまった方がいました。

先にも書いたように是非はともかくとして、

「他の部署に移動」「他の職務に変更」って、大企業だからできる配慮ですよね。

私の会社は中小企業だから、「他の部署」なんてない…!!

他の職種っていっても、WEBディレクターが経理の仕事なんてできないし。

なので、当然のごとく、育児休暇明けも「同じ部署・同じ職種・同じ業務」での復帰です。

その上で、時短勤務にしてもらったり、ルールとして定められているない部分でも色々と配慮してもらっています。

中小企業の方が人材に余裕がないから、否応なく産休前と同じポジションに戻ることになり、マミートラックに嵌る心配が少ないといえるかもしれません。

 

とはいえ、憂いがゼロというわけではないです。

 

…時短勤務から、定時の勤務に戻りたい…もっと会社の売上げに貢献したい…でも時短勤務をやめたとしても、定時帰りではたかが1時間半勤務時間が延びるだけで、果たしてどこまで成果を上げられるのか?

定時勤務に戻してもらって、給料も前の額に戻してもらって、なのに貢献度は元に戻らない可能性もある…それでも「定時の勤務に戻りたい」と会社に要望を伝えてもいいのだろうか?

その要望を飲んでもらえたとして自分は本当に頑張れるのだろうか?

そこで頑張れずにつぶれてしまっては元も子もない…。

 

実際、保育園のお迎えを見ていても、年上クラスでも18時前にお迎えに来ている人が何人もいるので。

3歳以上になっても、はやり時短でないと両立が厳しい部分はあるんだろうな~、と考えてしまいます。

 

旦那さんにも子どもにも、負荷はかけたくない。

そうは思いつつも、会社の人手不足の状況などを鑑みると

「いつまで時短で働くのか」

「いつ会社から受けている配慮を “もう大丈夫です” と返上するのか」

ちらちらと頭をよぎります。

 

「時短は3歳まで」などというルールもない会社なので、こちらが「保育園卒業までは時短勤務でお願いします」といえば、その要望が通ってしまう会社だからこその悩み。

…私には選択肢があって、その選択肢ゆえに悩んでいる。…考えてみれば、すごく贅沢な悩みですね。