「男の子だから泣かないの」
「女の子なんだから、お母さんのお手伝いしなさい」
こういう言葉を聞くと、胸がキューっと苦しくなります。
大人になっても
「男は大黒柱」
「女性は料理が上手くないと」
幼少期に植え付けられた「縛り」に抵抗したり、憤ったりしましたが、
「家庭に入って世界が狭くなってしまうのは嫌だ。結婚しても働いて欲しい。家のことは何でも2人でやろう」といった旦那さんと結婚し、楽になりました。
自分が「女の子なんだから」といわれるのが嫌だったので、ぐり君にも「男の子なんだから」という台詞はいいません。
誉め言葉も「カッコいい」「可愛い」と、時々に応じて両方使っています。
ぐり君も、洋服を選ぶ際に「かっこいいのがいい」といったり「かわいいのがいい」といったり、その日の気分でまちまちです。
が、大抵は「かっこいいのがいいの!」と言っています。
今年の春に進級して、3学年合同の異年齢クラスになりました。
年上のクラスメイトからの刺激も多く、今日の出来事を話してくれる際に、最近はお姉ちゃん・お兄ちゃんたちの名前も口にするようになりました。
それと同時に「おねえちゃんみたいにむすんで」と言われることもちらほら。
(同じ年の女の子たちは髪の毛が短めで、結わえて登園することがほとんどなかった)
ぐり君の髪型は長めのボブカットなので、サイドの髪が邪魔だしね、と思い、ハーフアップに結んで送り出すこともあります。
先日は、「おねえちゃんみたいにすかーとがいい」と言われました。
昨年までは、姪からもらったスカート付きパンツが履けたのですが、すでにサイズアウトしています。
う~ん…。
ぐり君は、「かわいい」洋服を着たいだけで、「女の子の恰好がしたい」と思っている訳ではないと思うし、そもそも「スカートは女性の服。男性は履かない」という認識もないと思う。
「スカートは女の子のお洋服だから、男の子は履かないのよ」と教えるべきなのか?
でも、別に、似合うなら、髪を結ぼうがスカートを履こうが、いいんじゃないかな…とも思う。
結局、ぐり君には何も言わずに、一緒に服を買いに行きました。
私が選んで「これ、どう?」とぐり君に見せたのは、ショートパンツだけれど、前面だけスカートのように布が巻いてある洋服。
「いいとおもう」という返事だったので、購入。
ぐり君のことだから、「ほいくえんにきていく!」と言うだろうと思い、スカートを履いていった場合の先生の戸惑いを考慮したのと、年上のクラスメイトに「おとこのこなのに、なんですかーとはいてるの?」と言われないように…と思い、選びました。
黒い生地で、可愛いというよりカッコいい系の服だったけれど、ぐり君はそれで満足。
今朝、予測通り「すかーとでいく」と言い出したので、「可愛い洋服がいいんだよね~?」と聞いて頷いたのを見て、いつもは着てくれない無印のウサギTシャツをタンスから出しました。
「保育園には、クマのTシャツがあるからね。可愛いクマのTシャツ。今日はお着換えするなら、クマさんがいいと思うよ」と言いました。
無印のウサギとクマのTシャツ…どちらも可愛いのに、タンスから出して置くと「これじゃない!かっこいいのがいいの!」と拒絶される。けれど、「可愛い」コーデ気分の今日なら着てくれる!
いつもは、シャツをズボンの中にINすると「かっこいいのがみえない!」と怒るのだけれど、今朝はシャツを入れたとたん怒るぐり君に「ほら、みてみて!ウサギさんがスカートの上からお顔を出してるよ!かくれんぼしているよ!」と言うと、途端にニコニコ顔に。
ご機嫌な様子で登園しました。
今回は何も言わずに、これなら周囲の視線も気にならないかなと思うものを買い与えましたが、今後、さらなる要求があった際にどう応えるべきか…。
ま、悩んでも仕方ない。その時に考えればいいか。