片隅でひっそりと

~共働き家庭の 仕事・家事・育児~

絵本を読む(0歳8ヶ月~2歳7ヶ月の遍歴)

2年前は、「ぐり君は、絵本やおはなしには興味はないんだな」と思っていました。

 

2年前の初夏におこなわれた保育園の0歳児クラスの懇親会で「子どもを可愛いと思う瞬間」というテーマで雑談をした際、ある保護者が「絵本を読み聞かせていて、同じシーンで毎回笑う姿を見ると可愛いと思う」と話していました。

 

それを聞いて、ぐり君の姿を思い出しました。

絵本を読み聞かせても聞いていない・読んでいるのにページをめくってしまう・おとなしく座っていない・しまいには本を噛みちぎる…他の子は絵本を楽しんでいるのに…そこで出した答えが「ぐり君は絵本やおはなしには興味はないんだな」です。

 

甥っ子も絵本は興味なく、図鑑が大好きだったので、男の子には物語は退屈なのかなぁ、と思っていました。

 

ぐり君にはじめて与えた絵本は、噛みちぎられて悲惨な姿に。

義母や友だちから貰った本、姪っ子からのお下がりの本もありましたが、興味は示さず。

泣き止むという評判で買った「もいもい」も効果はなし。

ぐり君に絵本を渡すと、破られたり噛みちぎられるのがオチで、本好きの私としては、哀れな姿になってしまうのがイヤで、どんどん絵本を読み聞かせようと思わなくなっていきました。

 

そんな日々の中で、ダイソーで買った「はたらくのりもの」図鑑。

きちんと背景を切り抜いている写真が多く、子どもにもクルマの形がとてもわかりやすい。

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これが、ぐり君の大のお気に入りに。

 

その後、もう少し色々な言葉に触れさせようと「はじめてずかん」と「どうぶつな~に?」を購入。

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しかし、反応はイマイチ。

本屋でたくさん見比べ、なるべく子どもが「物」を認識しやすいように、「背景が切り抜かれている」という視点で選んだのですが…。

1ページにたくさん盛り込まれすぎている、ページ数が多く、紹介されているものも多い、とういうのが、まだぐり君には早すぎたのかも。

そこで、再びダイソーに行き「どうぶつ」を購入。

「ぞうたん」「わんわん」「にゃんにゃん」と、名を言える動物には興味をしめしました。

 

そのうち、今度は、姪っ子からのお下がり「あかあかくろくろ」「おいしいね」「みんなでごあいさつ」などのちょっと仕掛けがある絵本に興味を持つように。

話の内容には興味を示さず、仕掛け部分だけ集中して弄っていました。

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この時点でも、「図鑑」「クルマ」は好きなようだけど、絵本には興味なし。

 

1歳のお誕生日に妹からもらった「ぱかっ」の本も、興味なし…。

しかし、「くだもの」の絵本は、美味しそうな絵が出てくるたびに、絵本から果物を取るしぐさをして「もぐもぐもぐ~っ」とやって見せているうちに、ぐり君も真似するようになりました。

絵本をめくるたび、競争のようにすばやく手を出し「もぐもぐもぐ~」。

 

このあたりから、ぐり君が絵本に少し興味を持ち始めます。

 

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見向きもしなかった「がたんごとん」や「いないないばぁ」「ぱかっ」を、自ら本棚から取り出して持ってきては、膝の上にちょこんと座る。読んでアピールです。

そのうち、「もっかい」と繰り返し読んでほしいとお願いするようになりました。

…文字もストーリーもない幼児用の絵本は、大人は飽きてしまい3回目に入ると苦痛…。

この「繰り返し」が子どもの脳の発達に大事なんだと自分に言い聞かせても、苦痛…。

この時期、私が好んで読み聞かせていたのが、かろうじてストーリーのある「ばいばい、またね」です。

 

2歳の誕生日に、私の友人から「ノラネコぐんだん パンこうじょう」をプレゼントしてもらいました。

同じ節回しが多く、擬音も多く、テンポよく読めます。

この本なら、3回目も苦痛じゃない! 毎日読んでも苦痛じゃない!

何度も何度も読むうちに、私と一緒にぐり君も所々覚えているところを声に出すようになりました。

 

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2歳のクリスマスに、再び友人から「ノラネコぐんだん アイスのくに」をもらいました。

こちらは、ぱんこうじょうよりも、さらにストーリーがあります。単純ながらもページ内にコマ割があり、限られたページ数の中にお話がぎっしりと詰め込まれている感じ。

ぐり君にはまだ難しかったのか…それとも、私のシャチの演技が怖すぎたのか…1度読んだら、そのあとしばらくリクエストされなくなりました…。

この頃から、最初は興味を示さなかった「はじめてずかん」と「どうぶつな~に?」を好むようになりました。

ちょうど、語彙が増え始めた時期と前後していました。

 

これまでもぐり君に絵本を読むことをせがまれることはありましたが、基本的には私が「読み聞かせしなくちゃ」という義務感から読んでいることがほとんどでした。

しかし、ここ数日、布団に横になったら「これ、よんで」とリクエストされます。

昨夜は、「ノラネコぐんだん パンこうじょう」「ノラネコぐんだん アイスのくに」「くだもの」の3冊を本棚からいっぺんに抜き、苦労して寝室に運んでいました。

部屋を真っ暗にして寝ようとすると「はりねじゅみ、どこ。ない~!」と半泣きに。

私が眠くて「もう寝ようよ」といっても、読んでもらうまでまで諦めません。

はりねずみのライトを点けると、途端に笑顔になり私の横で布団にもぐりこみます。

3冊読み終わり、よし終わった…と寝ようとすると、枕元に置きっぱなしになっていた「はじめてずかん」を手にし、「つぎ、これ」と…。

「え~。お母さん、もう手が疲れちゃったよ。お父さんに読んでもらって」

と旦那さんにバトンタッチ。

しかし…「ぱっぱが、いいのぉー! ぱっぱー!」と、大泣き。

 

2週間ほど前、旦那さんから「ぐり君が寝ないとき、無理に寝かしつけようとしないで、絵本を読んであげたらいいんじゃないかな」と旦那さんから提案がありました。

それはそうかもしれないけど…いつも絵本を読んでいるのは私。その状態でいうのは、私に「やれ」といっているのと同義。

腑に落ちず「絵本を何冊も読み続けるの大変なんだよ。本を上に持ち上げ続けなくてはいけないし、何より手あれば酷いから手袋していたいのに、手袋していたらページがめくれないから取らないといけない」と訴えました。

すると「自分もやるよ」と旦那さんがいってくれたのですが…。

以来、何度か「お母さん疲れたから、お父さんに」と振るのですが、毎回、ぐり君が「ぱっぱがいいのぉ~!」と泣いてバトンタッチできず…。

 

2年前「ぐり君が絵本に興味を示さない」と、悩みというほどではないけれど気にしていた私。

それが、今では夜寝る前に読み聞かせをリクエストし、読んでもらえないと泣いてぐずるほどになるなんて…今の悩みは、「眠いのに、本を読んでのリクエストが終わらず寝かせてもらえない」です。

ああ、2年前の心情を振り返ると、今の悩みは贅沢な悩みだな~。