片隅でひっそりと

~共働き家庭の 仕事・家事・育児~

【夫育て①】 夫の味覚を育てる

伯母の家に遊びに行くと、よく伯母に「子どもの面倒をよく見てくれる、いい旦那さんを持ったわね」と言われます。

先日もそのセリフを言われ、「はい。本当に」と返事をしながら、しみじみと良い人と結婚したなぁと思いました。

 

毎日真面目に勤めており、仕事を楽しみながら、なおかつたくさん稼いできてくれる。

家事育児も一緒にしてくれ、私の家事育児の負荷を減らすために早朝出勤して残業時間を減らして早く帰ってきてくれる。

私が「今日は疲れちゃった」というと、「夕食はどこかに食べに行こうか?それとも簡単なものなら自分が作るよ」と嫌な顔せずに体調を気遣ってくれ、すごく子煩悩なのに“でも一番に優先するのはシイノキさん”と私を大事にしてくれる。

私の両親や妹弟、甥姪、さらには伯父や伯母との関係まで大切にしてくれる。

お金の使い方も堅実で私と金銭感覚は合うし、その上で「良い品」「使いべき場所」にはきちんとお金を使える人。

 

特別ハンサムではないし、背も高くないけれど…内面的には魅力に溢れている。この魅力を私以外の人に気づかれることなく、旦那さんが独身のうちに出会えて良かったなぁ。

 

とはいえ、結婚して「今の旦那さん」になるまでには、私も「夫育て」を頑張りました。

 

 

 

 

「夫の味覚を育てる」

先々週末に、常備菜として大根の梅雨煮物を作りました。それを夫が大絶賛。

私としては「思っていたより薄味に仕上がってしまった」と思っていたのですが。

旦那さんは、食卓に出す度に「美味しい」「もっと食べたいなぁ」「この汁をご飯にかけて食べたいぐらい」と、毎回褒めてくれました。

私が「ちょっと薄味じゃなかった?」というと「そんなことない。丁度いいよ!」とまたもや褒めてくれるので「参考にしたレシピの味付けも良かったのだろうけど、大根自体が美味しかぅたんだろうね」と話をしていました。

 

…結婚直後に夕食を旦那さんが作ってくれた際、ものすごいしょっぱい味噌汁が出てきて「しょっぱいよ」と私がいうと「そう? ちょうどいい味だけど」と返してきた旦那さんとは思えません。

将来高血圧にならないようにと、3年かけて少しつ「薄味」「ダシの旨味」に慣らしてきた成果が、いまここに!!!

最初は、旦那さんが作るものはどれもこれも味が濃く、その度に「美味しいけれど、ちょっと濃かったね」と伝えてきたのもあり、旦那さんが作る料理の味付けもほどよくなってきました。

 

また、ぐり君が私たちと同じものを食べるようになったことも大きかったと思います。

最初の頃は、ぐり君は私の作った際は食べるのに、旦那さんが作った時は全然食べてくれないことが多く…旦那さんはかなり凹んでいました。「味が濃かったんだと思うよ」とか「コショウはまだ駄目だよ」とアドバイスしていました。

今では、ぐり君も旦那さんが作ったご飯を美味しそうに食べています。

「これはちょっとぐり君には味が濃いね」とか「ちょっと薄味だけどぐり君には丁度いいぐらいだね」という会話を食卓で頻繁にしています。旦那さんはきっと相変わらず濃いめの味が好きなのでしょうが、旦那さんの中の「味が濃い」の基準が少しずつ変わってきたのだと思います。

 

さらに、ぐり君が最近「しょっぱい」という言葉を覚え、力強い味方となりました。

 

 

旦那さんの作ったものに、あーだこーだといっていますが、一応その言い方にも加減と気遣いはしているつもりです。

私が結婚当初に「ご飯は、美味しかったら美味しいと伝えてほしい。これが好きなんだなと思えば、また作ろうと思うし。美味しくない時は、ストレートにではなくやんわりと伝えて欲しい」と旦那さんにお願いしました。

 

うちでは、美味しいアピールは夫婦共に欠かしません。「美味しいね」とか「これは定番料理に入れようよ」と、伝えあっています。

逆にこれは失敗した!と思うものが出来た時は、私はいさぎよく「今日のはレシピ選びを失敗した。美味しくない」とか「味見を忘れて、味付けがイマイチ」と自ら先に宣言します。

そうすると旦那さんは、「そんなこと無いよ。これはこれでアリだよ」と言ってくれます。自分にダメ出ししている私がそれ以上落ち込まないようにフォローしてくれているのか、はたまた旦那さんの許容範囲が広いのか…そこは不明ですが。

 

 

味覚の話からは少し逸れますが。

父は母の料理で気に入ったものがあると「これ、美味しいね。また作って」と言ったり、一緒にスーパーに買物に出かけた際も「〇〇が売っているよ。またアレ作ってよ」と母におねだりをよくしていました。

外食もあまり好きではなく「外のご飯は美味しくないから。家のご飯がいい」と常日頃言っていた父。

父が母に「美味しい」アピールをしていたのをずっと見て育ちましたが、かたや父の兄は料理上手な伯母の手料理を貶すことはあっても褒めたところを見たとこがない。

「味が薄い」「しょっぱい」「不味い」「いらん」…こんな言葉を毎日聞かされ、よく伯母は心が折れないな~と傍で聞いていてヒヤヒヤします。伯父夫婦と一緒に食事する度に、「伯母ちゃん美味しいよ。ちょうどいい味だよ」「伯父ちゃん、しょっぱくなんてないでしょう」と、とりなしていました。

 

結婚後に、その対象的な2つの家庭を見てきた旦那さん。

ちゃんと「美味しい」を伝えてくれる良き夫になりました。

 

 

 「夫育て」と偉そうなことを言っていますが、私も旦那さんに育てられています。

 

木曜の夕食にジャガイモの煮っころがしを出そうと思っていたのに、水曜の深夜、子どもを寝かしつけた後に起きられず、気づいたら明け方。

珍しく寝坊した旦那さんを起こしたら「昨日、目覚ましかけずに寝ちゃってた!」と。

「私も、昨日、ジャガイモの煮っころがし作るつもりが、寝ちゃってた」と応じた所、「えぇ~!!! 今日の楽しみが~…」と、朝から打ちひしがれる旦那さん。

…そんなに楽しみにしてくれていたの? じゃあ、作るか…。

旦那さんを見送った後に、朝から料理しました。

 

私の料理への情熱と向上も、旦那さんのおかげです。