少し前の話。
夜、なかなか寝ようとしないぐり君。
3人で寝室に行き、電気を消して横になったけれど、ウロウロと歩き回ったり、イタズラしたり、お腹の上にまたがって遊んだり。
最近、どんどん就寝時間が遅くなっている。
困ったなぁ。
キッチンと廊下の光がうっすら漏れてきているから、明るくて寝る気になれないのかな?
全部消して真っ暗にしてしまおう。
そう思い、起き上がって部屋を出て、電気を消しに行きました。
全部消し終えて、暗闇の中で手探りで部屋に入ろうとすると、旦那さんがぐり君に話しかけているのが聞こえてきました。
「りーたん、早く寝ないと鬼さんが来るよ」
ちょっと低めの声で話しかけています。
「鬼」なんて、絵を見せたこともないのに。
わからないんじゃない?
と思いながらも、部屋の入口にかけてある布の手前で立ち止まり「ゔ~っ」と唸ってみました。
すると、途端に「うぁーーーーん! ぱっぱー!ぱっぱーーー!!!」の泣き声。
旦那さんが「大丈夫だよ」といって抱きしめようとしますが、まったくダメ。
慌てて部屋に入り「ぱっぱは、ここだよ! 大丈夫だよ!」と駆け寄り、ぎゅぅっと抱きしめました。
泣きながら必死にしがみついてくるぐり君。
…さっきの唸り声は私だったんだけどね。ごめんね。
抱きしめたまま「大丈夫。鬼が来ても、とーたんとぱっぱが守ってあげるから、大丈夫」と言い聞かせ、なんとか就寝。
夜泣きされるんじゃないかと思いましたが、それもなく無事に朝に。
翌日も、なかなか寝ないぐり君に旦那さんが「鬼が来るよ」と言って脅かしました。
私の腕枕でぐんぐるんしていたぐり君。ぴきーんと固まりました。
長いこと、じーーーっとしているので寝たのかと思ったのですが、目は閉じていなくて。どうやら、鬼が怖くて息を殺していたようです。
その様子を見て、あまりに可愛そうになり「安易に子どもを脅すのはダメ!」と、旦那さんを叱りました。
鬼は、ぐり君のところではなく、旦那さんの所に降臨しました!
脅かして言うことをきかせるのは良くないと思いつつ…すべて排除するのは難しいですね。
昨日の夜、歯磨きを嫌がるぐり君に、歯磨きの絵本を読みました。
歯磨きをしないワニさんが虫歯になったシーンで「歯が痛いよ~。うえーん、うえーーん」と読み上げた途端、ぐり君も一緒に「うわーーん!」と大泣き。
…情感たっぷりに読み上げたのがいけなかったのか…?
今までにも何回か読んだことがあったのに。「イヤ、聞きたくない」という感じで読むことを拒否されることはあっても、泣かれたのは初めてでした。
結局、「歯磨きをしたら治った!」というストーリー(現実的にはありえない)を強調し、ぐり君も歯磨きをすれば痛くはならないからと言い聞かせ、それでも歯磨きを嫌がるぐり君を抑え込んでちょっと強引に歯磨きをしました。
自分自身、小さな頃に「片付けないならオモチャを捨てちゃうよ」「早く食べないと遊びに行けないよ」などなど言われて育ちましたが、これらの脅しの言葉が心の傷になっているかというと、なってはいない。だから、日常の中のちょっとした脅しは許されるんじゃないかなぁと。
なので、自分判定では「お口にムシムシがいる! 歯を磨かないと虫歯になちゃうよ!」はありだと思うのですが、「いい子で寝ないと鬼さんが来るよ!」はナシかなぁと。
大人にとって都合の良い「いい子」でいさせるために、脅威を持ち出しての脅しはダメじゃないかと。
「いい子」という言葉が抽象的すぎるのかもしれない。
ルンバが怖いぐり君。
外出する際にルンバを動かしますが、その際に旦那さんが「早くしないとルンバさんが来るよ! いい子の所には来ないけれど、悪い子の所には来るよ!」といっているのもモヤモヤします。
母は、早くルンバさんが怖い存在じゃないと気づいてほしいです。
…と、モヤモヤした気持ちを書いていたら、旦那さんの脅し言葉が受け入れられないのは、怖がるぐり君の様子を楽しんでいる節があるからだと気付きました。
旦那さんは、ぐり君が怖がって泣きながらすがりついてくるのを期待して言っている時がある。
気持ちはわかる。泣きながらすがりついてくる子は、庇護欲がそそられてとても可愛い。見たくなってしまうのもわかる。
でも、それでは教育を主とした言葉ではない。
うーん。やっぱり、よくない。
しかし、旦那さんに話してきちんと伝わるかな?