片隅でひっそりと

~共働き家庭の 仕事・家事・育児~

二歳児は「魔」か「小悪魔」か? 「ちゅー」の幸せ

「お母さんに、ちゅーして?」とぐり君にお願いすると、

ほっぺとほっぺをくっつけ「ちゅー」と、口で言ってくれます。

映画の中で見る「チークキス」の状態。

耳元で、拙い発音の「ちゅー」とささやかれるのがこそばゆく、幸せな気分になります。

 

最近は、口を付けることを覚えたのか、私のほっぺに、よだれでべたべたの口をつけて、やはり「ちゅー」と言ってくれます。

 

「お母さんも、りーちゃんにちゅーしていい?」と聞くと、ほっぺに指を当てて「こっちにして」と指定してくることもあれば、笑いながら「や!」と言われることも…。

ちゅーの許可が出た際は、たいてい「っち!」(こっち!)、「たい!」(反対も!)と、繰り返し何度もリクエストされます。

 

あ~。幸せだなぁ…。

涙が出ちゃうほど、幸せ。

 

 

 

 

もうあと数日で二歳になります。

「魔の二歳児」「イヤイヤ期」といわれる時期に差し掛かっていますが、今のぐり君の「魔」の発揮具合は、何パーセントなんだろう…?

 

旦那さんから、「最近、ぐり君は難しくなってきたね」という言葉を二度ほど聞きました。

うーーん? そう??

旦那さんが「難しい」と感じた事柄なんて特別なことではなく、そんなの毎日やられている。赤ちゃんでもお人形さんでもないのだから、失敗や癇癪やいたずらはおこって当然。仕方ないよね。

 

最近のイヤイヤの内容と、困っていることを洗い出してみます。

 

●朝パジャマから洋服に着替えるときに「イヤ」を毎日1度は言われる

困り度:★☆☆☆☆

作戦:少し時間を置く・説明する・その気にさせる・二択で選ばせる

時間をあけて再度「保育園のマークがついていないお洋服では保育園に行けないの。今着ているお洋服にはついてる? ないでしょう?」と、マークを見せて・探させて説得すれば、たいていは拒否しなくなります。さらに先週末には、「私の好み」で買った絵のついていない上着にはクルマのワッペンを付けたので、それを見せて「カッコいいね! 今日はどっちのクルマ(服)がいい?」と選択肢を与えて聞けば、「っち!」(こっち!)と、簡単に着替える気に。なので、私的には、このイヤイヤにはまったく困っていないです。

 

●歯磨きの際に、「イヤー!」と激しく抵抗される

困り度:★★★☆☆

作戦:説明する・強行する

これが一番抵抗が激しい。「むしむしがいっぱいお口の中にいるの。やっつけないと、イタイイタイになっちゃうんだよ」「お外に行くときは、必ず歯磨きしないとだめでしょう?保育園に行くから、歯磨きしよう!」「むしむしがいっぱいのお口だと、お母さんにちゅー出来ないよ。おかあさんは、ちゅーしてほしい」などなど、たくさんの声がけをしつつ、強行します。いつまでも歯磨きが苦手だと、毎日いやなことを強制される本人がかわいそうなので、早く歯磨きイヤじゃなくなってくれればいいな~。時間が一番かかりはするけど、本人のイヤな気持ちもわかるので、抵抗されてもイライラはあまりしない。

 

●保育園の登園中「あーしぃー」といって、自分で歩きたがる

困り度:★★☆☆☆

作戦:回避する・気をそらせる・ときどきは譲歩する

歩くのは良いけど、立ち止まって石を拾ったり、虫を観察したり、反対方向に行こうとしたり、公園に寄ろうとしたり…。今まで抱っこで登園していた感覚で「まっすぐに・最短時間で」と思うと、「早く歩いて! そっちには行かない!」と、イライラしてしまいます。しかし、何度も子どもを歩かせて通ううちに「子どもがひっかかる場所」が学習できました。

歩きたいと言われた際、その「引っかかる場所」を通過してから下ろして歩かせれば、問題は軽減します。いざというときは、強制抱っこ! 泣き叫んだら、「びゅーん!」とか言いながら小走りすれば、ケタケタ笑いはじめて、ぐずることも忘れてくれます。

そうして、時間に余裕があるときは、「あっち」と主張する少し遠回りな道を通ってあげたりしています。

 

●夕食の準備中の「まんまー!」攻撃

困り度:★★☆☆☆

作戦:回避する・気をそらせる

これは困る。料理が進まないから。しかし、朝の残りのバナナをあげたり、冷蔵庫にある作り置きの副菜や、調理中のものを味見させたりすれば時間稼ぎできるので、これも対処法は確立済み。

与えるものが何もない時は、泣きながらの訴えに対処しながらの調理になるのでかなり大変だけど…それは自分の準備不足なので仕方なし。

 

●「お風呂に入ろう?」の誘いに、即答の「や!」

困り度:★☆☆☆☆

作戦:少し時間を置く・その気にさせる

ほぼ、毎日。しかし、傍で見守ってくれる旦那さんがいる時は「そうなの? りーちゃんは入らないの? じゃあ、お母さんは一人で入っちゃお~♪」といって、一人でお風呂場にいってしまいます。困るどころかむしろ「自分が上がる時までにぐり君が来なければ、お風呂係を旦那さんにお願いできてラッキー!」な状態だと思っています。しかし、残念ながら、5分もしないうちにたいていはやってきます。お風呂場の扉を「とん、とん」と口でいいながら小さなこぶしを磨り硝子に押し付けているのを見ると、お風呂係を旦那さんに任せられずに残念と思いながらも、小さなこぶしがかわいいなぁ~と、にやけます。

旦那さんが不在の時は、一人で部屋に残すわけにはいかないので、シャボン玉遊びに誘ったり、小走りで「あ! りーちゃん、すごいよ! はやくはやく! これ見て!」と何かを発見した風で誘います。遊びに夢中で意志が強固なときは、TVを消し、部屋の電気も暗めにして、廊下とお風呂場だけ明るくしておけば、寂しくなったり怖くなったりして、すぐに明るいほうに飛んできます。これは、困り度はゼロといってもいいぐらい。

 

●汚れた洋服を着替えさせようとした際の「や!」

困り度:★☆☆☆☆

作戦:説明する

「なんで脱がされるのか」が分からないうちは、拒否されていました。とくにお気に入りの洋服の場合は泣いて逃げ回って拒否。しかし、先週あたりから「お洋服が汚れちゃったから。お洗濯しないと! お洗濯して明日も着よう?」と、汚れを指差して声掛けすると、すぐに抵抗をやめて脱ぐのを了承してくれるように。これも、困り度はゼロといってもいいぐらい。

 

●保育園におもちゃを持っていこうとする

困り度:★☆☆☆☆

作戦:説明する・その気にさせる

前は、抱っこした状態で子どもの手が届く下駄箱の上に置いていくように説得していました。しかし、これは成功率は半分ぐらい。しかし、保育園に持っていってしまうと、保育園で手放すように説得するほうが大変だと気づき、家に必ず置いていくようにしました。今一番有効なのは、玄関ドアのポスト(新聞受け)に入れさせること!

秘密の扉のようで、そこにしまうことが楽しいみたい。また、帰ってからおもちゃを取り出すのも楽しいようで、朝ポストにしまうときは「ばいばぁーぃ」と手を振っています。これも、対処法を見つけてからは困り度はほぼゼロ。

 

●夜寝る前の「癇癪」と「ぐずり」

困り度:★★★★☆

作戦:見守りながら放置・(眠る)環境を整える

癇癪の理由が分からないことがほとんど。何がいやなのかと聞いて色々と提案して観察してみるけど、当たったためしがない。

最近は「もう、眠いんでしょう? 眠いからイライラしてるだけでしょう?」と、癇癪の理由を探すのはやめました。

癇癪を起こすぐらい「遊びたい・けど眠い・眠くてどうにもならない」のだろうと思って、お布団に誘います。布団に座り込み、遊んで、癇癪おこして、そのうち寝ています。なので、最近、私の布団はぐり君が持ち込むおもちゃが随所に散らばっています…。寝返りをした際に、「痛い!何かが背中の下に!」ということも。

一番困るのは、寝ていて無防備なところに、オモチャという名の凶器が額に振り落とされることがあることです…。ぬいぐるみなら痛くないのに…クルマのおもちゃは勘弁してほしいなぁ。たまたま当たってしまったときは「痛い」と訴えて済ませますが、故意に叩いてきたときは叱ります。お友だちにもやってしまうと困るので。

 

●冷蔵庫を何度も何度も開けられる。そうして開けっ放し

困り度:★★★★★

作戦:説明する・強行する

これが今一番イライラしてしまいます…。

「ななな(バナナ)」「もーもー(牛乳)」と、欲しいもの口にして冷蔵庫のドアを開けているときは、それを与えれば満足するのですが。

食べてしまいもう冷蔵庫にはないものを所望された場合や、「中に何が入っているのか見たい」と好奇心で開けた場合には、ずーっと開けっ放し。私が閉めて、ぐり君が開けられないようにドア前に仁王立ちすると、怒り、カエル泣きで床に突っ伏して号泣します。

うーん。ぐり君が勝手に開けられないように冷蔵庫のドアストッパーを買うべきなのか…。イライラして怒鳴ってしまうよりも、ドアを開けられないようにしてしまった方が、精神衛生上はいいのだけど。しかし、何でもかんでも子どもの行動を封じることで解決するのも、子どもに対する教育の機会を失ってしまう気がする(危険な場所や行動を封じるのは必要だけど)。

ということで、「りーちゃん、冷蔵庫は開けないの! 冷蔵庫の中のお野菜が暑い暑いっていってるよ。痛んじゃうから」と声かけしながら、今は毎日バタンバタンと開け閉めの攻防をしています。

 

●買い物で「触りたい」「これ欲しい」と主張される

困り度:★☆☆☆☆

作戦:説明する・気をそらせる・ときどきは譲歩する

「触りたい」の要求への対処は、買わないもので痛みやすいもの(野菜や肉)を子どもが触ってしまうのを防ぐために、購入するものは子どもに一旦渡して、買い物かごに入れてもらっています。「こえ?」(これ?)と、高い声で確認しながらかごに入れている姿はとても可愛い。全部触るのを禁止されてしまうと子どもも癇癪を起こしてしまうので、要求を満たしつつ、ダメなものだけ触るのを禁止して対処。

「これ欲しい」の要求(喋れなくても、こういう要求はちゃんと伝わってくるのが不思議)は、「買わないよ」で退けますが、それで納得しないようなら、子どもに買い物カゴに入れてもらいます。その後、子どもが見ていないうちにこっそり棚に戻す。これで90%は問題なし。たまーーーに、帰り道で買い物バッグを覗き込まれ、「なーい」と探されてしまうこともありますが「何がないの?」とすっとぼけています。

お店で、レジを通していないものを開けて欲しがったりしますが、「まだお店の人に“くださいな”をしていないからダメだよ」といえば、わかるようになりました。レジに並んでいるときも、お店の人に渡そうとじっと待っています。

買った後に「あーけー」と、開けてほしいと要求されたときも「お店を出てからじゃないとダメ」というのも分かるようになってきました。

長々と書きましたが、これも困り度はほぼゼロ。

 

●「じゃー」と、コップを逆さまにされる

困り度:★★★★☆

作戦:説明する・自分の始末を自分でさせる

これは、もうしょっちゅう!!

麦茶やお水ならまだしも、牛乳を「じゃー」されると、もう「あぁ~…」と声に力がなくなるほどの衝撃…。

なるべく、コップにはたくさんいれず、面倒でも少しずつ与えて何度もお代わりの要求に応えるようにしているのですが。何度かお代わりを繰り返してこちらが油断した頃に、やられるんですよね…。最近は、雑巾を渡して、自分で拭かせています(当然、不十分なので後始末は私がやっていますが)。早く「これはダメなこと」だと学習して欲しい。

 

 

…と、多少なりとも困っていること、「イヤ」と拒否されることを書き出してみましたが、私がイライラして言葉がきつくなってしまうのは冷蔵庫の開け閉めの攻防ぐらいです。

「魔の二歳児」は、他にどんな「魔」があるのだろうか…?

今ので「すべて」だとしたら、「成長過程の自己の確立・主張であり、この程度はあって当然」と思えるので、ほとんど「魔」を感じずに済むのだけどな~。これが「まだ20%の出力」だったりしたら恐ろしいなぁ…。

 

今のところ、二歳児の子育て(まだスタートライン!)は「魔のイライラ」よりも「小悪魔のちゅー」の可愛さの方が勝っています!